新年あけましておめでとうございます。
今年は卯年です。よく「今年の干支(えと)は」といいますが、干支は「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」の組み合わせになります。今年の十干は「癸(き、みずのと)」、十二支は「卯(う)」となり、干支は「癸卯(みずのとう)」となります。
陰陽五行思想では、十干、十二支ともに、木・火・土・金・水と5種の基本要素をあて、それぞれに陰と陽が存在すると考えます。「癸」は十干の10番目で水・陰となり、「卯」は十二支の4番目で木があてられます。
その関係は、「水生木(すいしょうもく)」で「相生(そうせい)」となります。相生とは創造、すなわち相手を生み出していく陽の関係で、「水が木を生む」という相乗効果を意味します。
陽明学者・思想家の安岡正篤によると、「癸」は「揆(はかる)」という意味で、物事の筋道を立てることであるとしています。また十干の最後ということで、一つの物事が収まり次の物事へ移行していく段階ともされています。
「卯」は「兎」ではなく、「冒(おかす)」や「茂る」という意味であり、良い意味では繁栄・繁茂であるが、悪くすると紛糾し、動きがとれなくなることを表すとしています。冒には「向こう見ずに進む」という意味もあるように、謙虚さも必要ということでしょう。
以上のことから、癸卯の2023年は「去年までの物事に区切りがつき、成長や繁栄に向かう年」と解釈することができます。ただし、やみくもに突き進むと混乱を招くことも示唆しているため「筋道」が大切だということです。
つまり、昨年の「壬寅」で信頼して任せたり、手を取り合ったりして活動を育てていくと、だんだんとしっかりとした道筋が必要になってくる。互いの信頼に、規律や尺度を加えることが大切ということだと思います。
ペット業界では、昨年から改正動物愛護法(いわゆる数値規制)が施行され、段階的に厳格化されます。その目的は適正飼養であって、悪質なブリーダーやペットショップの抑制にとどまりません。
ペットとの共生社会は、不幸なペットがいない社会と言い換えられます。現在、日本だけでなく世界中で保護活動が行われています。しかしそれだけでは、いずれ飽和状態に達してしまいます。
大切なのは、今いる不幸なペットたちを救うことに並行して、不幸なペットを生み出さないことです。
エシクラでは、こうした活動に賛同し、エシカルな製品やサービスをとおして皆さま豊かな生活に寄与してまいります。
本年もよろしくお願いいたします。